蒸気の時代ステーション

ボードゲーム『蒸気の時代/Age of Steam』の情報サイトです

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拡張:モントリオールメトロ

このマップは3人専用です。3人でも楽しめるように、政府による線路敷設や、競りの特別ルールなど、随所に工夫があるマップです。

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背景

1962年 モントリオール市の人口は100万人を超え、国際的に認知されようとしています。10年後には万国博覧会と夏季オリンピックが開催される予定です。現在、モントリオールの市長は、大量輸送手段である地下鉄の必要性を強く感じていました。プレイヤーは政府のプランナーとして、モントリオールに地下鉄を建設し、乗客を運ぶことになります。

ここで特に変更されていないルールは、基本的に「Age of Steam」と同じです。このマップは9ラウンド制です。以下の変更点を除き、蒸気の時代の基本ゲームルールが適用されます。

セットアップ 

各都市のボックスに表示されている数と同じ数の商品をランダムに配置します。

8枚の新都市タイルを並べ、それぞれの新都市タイル上にランダムに商品を1つずつ置きます。

商品ディスプレイは、このゲームでは使いません(商品追加フェーズはスキップされます)。このゲームでは特別アクション「商品補充」は使われません。代わりに「再配置(Repopulation) 」というアクションが追加されます(後述)。

このマップでは通常の機関車レベルの他に、政府機関車レベルがあります(レベルは0~4で、最初は0からスタートします)。

 政府が使用するために、未使用なプレイヤーカラーの所有マーカーを9個出しておきます。

プレイ開始前に通常通りスタートプレイヤーをランダムに選び、各プレイヤーに以下のように3つの所有マーカーを置きます。

 マップの右上にラウンドトラックがあります。その右横にある9つのトラックに、スタートプレイヤープレイヤーは数字が1と描かれてるトラックに所有マーカーを置きます。左隣のプレイヤーは2の場所に、さらに左隣のプレイヤーは3の場所に、それぞれ所有マーカーを置きます。これらの所有マーカーは、各ラウンドで誰が政府をコントロールしているかを示すものです(手番順は通常通り競りで決まります。政府のコントローラー≠手番順なので注意)

 

線路を敷設する際の特別ルール 「マスターネットワーク」

このマップのすべての線路は連続していなければなりません。これは個々のプレイヤーがネットワークを分割しても、すべての線路が何らかの形でつながっていなければならないことを意味しています。このルールは後述する政府の線路にも適用されます。マップ上の繋がっている線路を「マスターネットワーク」と呼びます。

「政府リンク」フェーズの追加 

毎ラウンドの株式発行フェイズの前に「政府リンク」フェーズが発生します。

政府の線路はどのプレイヤーも使用できる中立な線路ですが、使用した人の収入は上がりません(これについてはルールの「特殊行動」および「乗客の移動」の項でも説明しています)。

 政府をコントロールしているプレイヤーは、以下の制限のもと、政府の線路を敷設します。 

  • 政府リンクはマスターネットワークの一部でなければならなりません(マスターネットワークの項を参照のこと)。ただし最初の政府リンクについては、その時点ではネットワークが存在しないため、このルールは免除されます。つまり最初の政府リンクがマスターネットワークを構築することになります。
  • 政府は最大で3枚の線路タイルを敷設することができます。コストは関係ありませんし、政府が効率的である必要もありません。 
  • 区間の構築は1回のみです(1ラウンドで複数の区間を作ることはできません)
  • 未完成の線路はできません。
  • 通常の線路敷設ルールが適用されます。 

 線路敷設後、未使用プレイヤーカラーの所有マーカーを置いてください。

特記事項:新規プレイヤーは、最初のGovernment LinkにBerri-UQAMを含めることをお勧めしますが、必須ではありません。

手番順決定フェーズ(競り)について

モントリオールでは通常のオークションが行われますが、2人以上のプレイヤーが入札せずにパスした場合、そのプレイヤーはアクションを選択できません。万が一、3人のプレイヤーが入札せずにパスした場合は、誰もアクション選択をすることができません。

例:Aさん4金を宣言Bさんはパス。借金に苦しむCさんもパス。このラウンドではAさんだけが特別アクションを選択可能です。BさんとCさんは「パス権」すら選択できません…

アクション

アクションは蒸気の時代と同じですが、以下の例外があります。

機関車 (Locomotive)

オークションで「機関車」を落札すると政府の機関車レベルが1つ上がります。機関車アクションを選択することは、政府の機関レベルをアップグレードする唯一の方法です。

また通常どおり機関車レベルを上げたい場合は商品輸送フェーズでパスをする必要があります(このアクションでは上がりません)。

都市化(Urbanization)

プレイヤーは線路敷設フェイズに新都市タイルを1枚配置することができます。この配置はプレイヤーが建設できる3枚の線路のうちの1つとして数えられます(なので新都市タイルと配置すると、線路は2本しか敷けません)

再配置(Repopulation)

再配置アクションを選択したプレイヤーは袋から3つの商品キューブを引き出し、そのうちの1つをマップ上に直接配置することができます。これはアクションを選択した直後に行わなければなりません。

線路敷設コストについて

プレイヤーは、モントリオールの水中に建設することができます。コストは以下の通りです。

平地:2ドル

山:3ドル 

道:4ドル

水中:6ドル(道路の上にある水中ヘクスを含む)

 その他特別な地形:”John Drapeau”の右隣りのへクスは5ドル

なお、Parc Mont-Royal(太い黒線で囲まれた3つの山のヘックスの集まり)は線路を敷設できません。

商品輸送フェーズ

すべてのプレイヤーは政府の線路を使用することができます(しかし、それによって収入を得ることはできません)。

オークションで「機関車」を選択し、政府の機関車レベルを獲得したプレイヤーは、それを上限として政府の線路を利用することができます。

 

(例1) 自分が機関車レベル3、政府の機関車レベル0のエンジンを持っている場合、配信中にキューブを政府のリンク2本と自分のリンク1本の上に移動させ、その過程で1つの収入を得ることができます。

訳注:通常の機関車レベルを使って、政府の路線を使うことができます。ただし、それによる収入は入りません) 

(例2) 自分が機関車レベル3、政府の機関車レベル2のエンジンを持っている場合、配達中に政府のリンク2本と自分のリンク3本の上にキューブを移動させ、その過程で3つの収入を得ることができます

支払フェーズ 

機関車レベルの費用はプレイヤーの通常の機関車レベルと、政府の機関車レベルの合計になります。これにプレイヤーが発行した株式の数を加えて、ターン終了時の支払総額を決定します。

商品追加フェーズ

このマップでは、商品追加フェーズは存在しません。 

用語集

システム的には関係ありませんが、以下の用語を読み替えることで、モントリオールメトロの雰囲気を味わえるようになるのでおススメです。

  • 都市→ 駅 
  • 町→停留所
  • 商品キューブ→搭乗者

参考

BGGにPnP用のデータが公開されています。

boardgamegeek.com